腹式呼吸にも種類があることをご存知でしょうか。
- 順式腹式呼吸
- 逆式腹式呼吸
実は、2つの種類があります。
どのような違いがあるのでしょうか。
また、歌においてはどちらの呼吸法を用いた方が良いのでしょうか。
それぞれの呼吸法の違い、歌うときに取り入れたいのはどちらなのかについてご紹介します。
目次
順式腹式呼吸

順式腹式呼吸(じゅんしきふくしきこきゅう)とは、息を吸う時にお腹を膨らませ、息を吐く時にはお腹を凹ませる一般的な腹式呼吸です。
順式腹式呼吸の手順
1まずは風船をやさしく膨らますように口から「フー」と息をはく
2鼻からやさしく息を吸う
3もう一度口から「フー」と息を吐く
次にご紹介する逆式腹式呼吸をマスターしたい場合も、まずは順式腹式呼吸の習得を目指すところから始めましょう。
参考:腹式呼吸の具体的なやり方!2つのコツで誰でも簡単にできる
逆式腹式呼吸

逆式複式呼吸(ぎゃくしきふくしきこきゅう)とは、息を吸う時にお腹を凹ませて、横隔膜を吊り上げ、結果的に肺も押し上げられることでより多くの息を取り込む呼吸法のことです。
逆式腹式呼吸の手順
1お腹を凹ませ、お尻の穴をギュッと締めるイメージを持ち、鼻から息を吸う
2凹ませたお腹や締めたお尻の穴を緩めるように口からやさしく息をはく
息を吐く時は横隔膜を下げて息を吐き切ることで、老廃物などの排出につながります。また、順式腹式呼吸をするよりも肺の換気能力がアップするため、新鮮な空気が全身に行き渡ります。
逆式腹式呼吸と胸式呼吸の違い

逆式腹式呼吸と胸式呼吸は同じではないの?
そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、厳密には異なります。
逆式呼吸は横隔膜の動きを利用して多くの息を取り込む呼吸法です。
一方、胸式呼吸は息を吸うとき肺が横に広がる呼吸法で横隔膜の動きに大きく影響されるものではありません。
参考:胸式呼吸とは|実は体にとってメリットが多い理由とやり方
歌うときは順式腹式呼吸?逆式腹式呼吸?
歌う時は順式腹式呼吸と逆式複式呼吸どちらが良いのでしょうか。
個人的には、順式腹式呼吸を用いて歌うことをおすすめします。
なぜなら、逆式腹式呼吸は吸える息の量が多いというメリットはありますが、体に無駄な力が入りやすいため、響きのある声が出しにくいのです。
まずは順式腹式呼吸をマスターしてはいかがでしょうか。
順式腹式呼吸に慣れてきたら逆式腹式呼吸を習得し、肋骨の動きを滑らかにして肺活量を増やしていくトレーニングとして取り入れるのがベストでしょう。