発声練習

ピッチを変える体の仕組み|コントロール力を高めるには

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ピッチを変える_コントロール上手になるには

音感が不足してピッチを合わせられない場合と、楽器演奏はできるのに、ピッチを合わせられない場合では対処法は異なります。

前者の場合は音感トレーニングを積むことで悩みを解決できるでしょう。
もし、音感があるのにピッチを合わせられない場合、ほとんどの人は発声器官の調節能力が不足しています。

それは具体的にどういうことでしょうか。
今回は、ピッチを変える、コントロール上手になるために知っておきたい知識についてご紹介します。

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ピッチの範囲には個人差がある

ピッチには個人差がある

声帯の長さは個人によって差があります。
・男性の場合は1.7〜2.4cm
・女性の場合は1.5〜1.9cm

声の音域は、元々の声帯の長さや厚さ、弾力性、そして個人の体の構造によってかわってきます。ピッチの範囲は、訓練によってある程度は声帯の長さの調節により広げることは可能です。

原理は弦楽器が音を出す様子に似ています。
欧米では、声帯をボーカルコード(Vocal Code)と言います。これは声帯がコード(cords:ひも)と似た機能をするからです。

ギターをチューニングする時に、高音を出すために弦をピンと張ると楽器の音が細くなります。反対に倍音を出すために弦を緩めると、音が重く厚くなります。

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声帯筋の動きでピッチをコントロール

声帯筋の動きでピッチをコントロール

発声時の声帯筋の動きについて

解剖学的に、喉頭や声帯が短ければ短いほどその声は高くなり、反対に長くて幅広い喉頭とそれに見合った声帯の場合、その声の響きはより低くなります。その理由で、女性は男性より1オクターブ高い声で話したり歌ったりします。

ピッチコントロール(声の高さの調整)は声帯と関わりのある身体の動きにかかっています。まず、声帯は筋肉を緊張させる活力によって筋収縮を起こすと同時に、引っ張られて長くなることもあります。これは、主にピッチコントロールを行うときに見られる現象です。

発声時の声帯

また、声帯は長く伸びて薄くなったり、厚くたるんだりして互いにぶつかり合います。この変化が、ある声域から他の声域に移行させるのです。

甲状披裂筋と輪状甲状筋の働きも影響

輪状甲状筋
甲状披裂筋

甲状披裂筋(声帯が短く、太く、張りが緩いためピッチは低く)と輪状甲状筋(声帯は細く長く、張りが強くなるため高音)の働きによっても声帯筋の長さ、張り、太さが変わります。

長さよりも、張りや太さの方がピッチコントロールには重要です。

高音発声時は輪状甲状筋が収縮し、甲状軟骨をつかみ下ろします。甲状披裂筋(声帯筋)の長さは長く薄くなり、高音を出すことができるようになります。

低音発声時は甲状披裂筋(声帯筋)が収縮し、声帯の長さは短く厚くなり、低音を出すことができるようになります。このとき、輪状甲状筋は緩みます。

声区によって優位に働く筋肉の違い

声区によって優位に働く筋肉の違い

胸声

 胸声、チェストボイス(Chest Voice)は低音や中音で、声帯全体が厚い状態でゆっくり振動する発声です。胸声は、「胸から出る声」という意味ですが、実際には、主に(口腔)、喉(喉頭)、胸から声帯ヒダの接触部分が広く、声が太くしっかりしていることが特徴です。

胸を指に当てて声を出してみましょう。
口腔から胸まで響きを感じることができます。胸声は歌の低音域や、日常話の声に使われ、筋肉の働きにおいては、甲状破裂筋が優位に働きます。

頭声

頭声、ヘッドボイス(Head Voice)は、高音を出すときに出る声です。
中声、ミドルボイス(Middle Voice)よりも声帯ヒダへの接触面積が小さく、また声帯は、長く薄くなっています。

頭声を出すと、声帯は約2/3以上閉まったまま、声帯の前部分だけが素早く振動します。ここより息が素早く通ると声帯の振動回数が増えるため、ピッチが高くなるという仕組みです。

頭声で発声すると、声帯が伸びて声帯の全面の接触面が減り、声帯の上面だけが薄く接触しているので倍音は減ります。輪状甲状筋が優位に働いています。

ファルセット

ファルセット

ファルセット(仮声)は、偽物の声という意味の「False Voice」から生まれた言葉です。ファルセットは、どんなに練習しても、声帯の左右にあるヒダの接触は起こりません。基本的には、甲状破裂筋が緩んでいて、声帯靭帯だけ振動します。

 声帯が開いている状態のため、呼吸に声が乗らないまま抜け出ていき、息が混ざった弱い声となります。同じファルセットでも「強いファルセット」と「弱いファルセット」に区分できます。強いファルセットは中声や頭声である場合がほとんどです。

 ファルセットは、実声とファルセット(仮声)のどちらなのかがわかりにくいことがあります。その理由として、最初に中声と頭声を練習すると、声帯ヒダの上面(上部分)だけが接触するので、倍音が弱く聞こえるためです。その点は注意しましょう。

ホイッスルボイス

ホイッスルボイス(Whistle Voice)は、フラジオレット(Flageolet)、スーパーヘッドボイス(Super Head Voice)、ホイッスルレジスター(Whistle Register)、ホイッスルサウンド(Whistle Sound)など表現はさまざまですが、すべて同じ声を指します。

 頭声のなかでも一番高い音域の声のことを指します。
他に、イルカの鳴き声と似ていますので、イルカの声と表現したりもします。

ホイッスルボイスは、声帯がほとんど閉じた状態で発声します。
上面(Upper Margin)だけが少し接触し、声帯の前の部分の小さな穴から呼吸が速く抜けだしていきながら、高音域の声を作り出します。甲状披裂筋は緩んでいて、輪状甲状筋が働きます。

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甲状披裂筋と輪状甲状筋を鍛えるには

甲状披裂筋と輪状甲状筋を鍛えるには

声帯の長さや厚さ、弾力性などを変えることはできませんが、甲状披裂筋と輪状甲状筋を鍛えてコントロール力を高めることはできるかと思います。

おすすめのトレーニング方法を以下に挙げました。
参考にしていただければ幸いです。

  1. 体の力を抜く
  2. 「ホー」と発声する
  3. 同じく「ホー」で、「ド」「オクターブ上のド」「ド」など、オクターブ上の音を挟む発声練習をする
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kasumi

数百人以上の声をみた経験を持つ、歌の先生ブロガー。バンドSee Emily Playのvo&ba。さまざまな方のレッスンをしてきたため、人の声が目に見えます。 あなたらしい歌い方を大切にして欲しい。いくつになっても歌や音楽と生きる人生を歩んで欲しい。そんな思いでサイト運営しています。ぜひTwitterフォロー、Facebookのいいねをお願いします!

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