バンドのボーカルは、さまざまなことが求められます。多くの人は歌が上手くて声量があることが大切だと思うでしょう。
しかし、歌の上手さは音程がとれていて声量があれば成立するものではありません。例えば、リズム感・表現力・華も“上手さ”に含まれる要素なのです。
またバンドはカラオケで歌うのとは異なり、常にギター・ベース・ドラム・キーボードを演奏する人がいます。
日によって、
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などの問題も起こるため、トラブルが起きてもしっかり歌いきる技術を身につけなければならないのです。
カラオケは自分が気持ちよく歌えることを前提に発声練習をしていけば、“上手い”と言われるまで時間はあまりかからないでしょう。
しかし、バンドのボーカルは自分が気持ちよく歌えているか音程が取れて声量もあるかどうかだけでは成立せず、
- トラブルが起きても動じずに歌えること
- バンドの中で最も目を惹く存在になる
ように努力していかなければなりません。
そこで今回は、本当に“上手い”と言わせるバンドのボーカルになるために必要な4つの技を身につける方法についてご紹介します。
目次
歌が上手いだけではバンドのボーカルは成立しない⁉︎
歌が上手い人を想像してくださいと言ったら、あなたはどんなボーカルを想像しますか?
例えば、
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を想像するのではないでしょうか。
カラオケでの歌うこと前提ならOK!
もし、カラオケで歌うことを前提とするのなら、上記の条件を満たしていれば“上手いボーカル”として成り立つでしょう。しかし、バンドのボーカルとして成立させるのは難しいと言えます。
上手いだけではバンドのボーカルは成立しない理由…
バンドのボーカルはお客さんを惹きつける技術とバンドメンバーから評価してもらうための技術が必要となるためです。
お客さんを惹きつけるボーカルになる方法
まず始めにお客さんを惹きつけるボーカルになるために必要なことを確認していきましょう。
1.綺麗に歌うことよりも“やりきる”ことを大切にする
バンドのボーカルは上手くないとダメ! と言う専門家は多いかもしれませんが歌うジャンルによっては個性を売りにした方がお客さんを惹きつけるケースがあります。
シンガーソングライターやDIVAなどであれば、メロディを丁寧に歌う方がお客さんを惹きつけられるでしょう。
バンドでも、曲の演奏よりも歌メロディに重点をおいた“歌モノ”のジャンルであれば、ボーカルのスキル・上手さが求められます。例えば、flumpoolやMr.Childrenが挙げられます。
ロックバンドは個性も大切
ところがロックバンドのボーカルは、綺麗に歌うことよりも“やりきる”ことを大切にした方が注目を浴びやすくなる傾向にあります。
もし、あなたが加入または結成するバンドのジャンルがロックであれば、まずは歌い終わった後にスッキリしたと思えることを目標にしてみてください。
続けていくことで自分らしい歌とは何かを見い出せるでしょう。
2.バンドのボーカルとしての売りは何かを見つける
お客さんがバンドの演奏を見るとき、ほとんどの人はボーカルを見ます。そしてほとんどの人は、ボーカルの良し悪しでバンドを判断します。
たとえギターやドラムの演奏が上手いメンバーがいたとしても、ボーカルに魅力がなければバンド自体の評価を最大限に上げることはできないと言っても過言ではありません。
もし、魅力的なバンドのボーカルを目指すのであれば、自分の売りを見つけることをおすすめします。例えば、声が低い・個性的な声質・シャウトが気持ちいい声・心地よい歌声などが挙げられます。
自分がコンプレックスに思っていることをあえて売りにするのも良いでしょう。ボーカルが“売り”を見つけることは、そのバンドの“売り”になります。
すぐに自分の売りが見つけられない時は、さまざまなアーティストの歌を聞いてみてください。好きな声・そうでない声と振り分けていくうちに自分の好きなテイストや表現を見つけることができます。
3.あなたが思い通りに歌えるようボーカルトレーニングを行う
ボーカルトレーニングは、体のメンテナンスを担うだけでなく、高い声が出ないなどの悩みを解消するためにも有効な手段です。
高い声を出したいのに出ないからといって、歌いたい曲を諦めるのはもったいないことです。表現したい・歌いたいと思うことを諦めないためにもボーカルトレーニングはすべきでしょう。
声が綺麗に出る姿勢や表情などの使い方をしっかり覚えることで、自分らしく歌うことの楽しさはより高まります。
お客さんは、自己流の発声方法で歌っている人よりも正しい発声方法で歌っている人に惹かれます。仮に、個性を売りにしたボーカルであったとしても、トレーニングは継続的にしておくことをおすすめします。
バンドメンバーから評価されるボーカルになる方法
次に、バンドメンバーから評価されるボーカルになるために必要なことを確認していきましょう。バンドのボーカルは、楽器が弾けないと肩身のせまい思いをすることが多いものです……。
しかし、ボーカルはバンドの華です。自分が最も輝ける環境を作るためにも、メンバーから評価されるようになることが必要です。
1.バンドの曲はひたすら口ずさんでメロディを叩きこむ
まず始めに、バンドで演奏する曲のメロディを体に染み込ませましょう。歌詞でなくても「ルルル」「ラララ」など口ずさむように覚えるのもOKです。
なぜメロディを叩き込む必要があるのでしょうか。理由は、音程を外さないように歌えるボーカルになることで、ギター・ベース・ドラムの演奏隊から“上手い”と思わせられるためです。
もちろん、例外もあります。しかし、バンドで楽器を演奏する人たちは、ボーカルが歌詞を間違えることよりも音程を外すことをシビアに捉える傾向があります。
音程を外さないように歌うためには、曲のメロディを体に馴染ませることが必要です。バンド内で評価されるボーカルになりたい! そう思っている方はぜひ、メロディを覚えることから始めてみてください。
2.お客さんが演奏を観たときに一番印象に残るボーカルになる
頭では分かっていても難しいのが、バンドの中で一番印象に残る存在になることです。
しかし、バンドの中で一番印象に残る存在になれば、楽器が弾けない・曲が作れないことで肩身のせまい思いをしていたボーカルもメンバーから評価してもらえます。
楽器が弾けないなら、一番の広告塔になること。自分にしかできない役割を担うことでメンバー内からの評価は得られるでしょう。
3.ギター・ベース・ドラムがどんなフレーズを弾いているか聞く
バンド内で評価されるボーカルになるために有効な手段として、メンバーがそれぞれどんなフレーズを弾いているのか覚えることも挙げられます。
演奏する人によっては、ボーカルは個々の演奏は聞いていない、曲の雰囲気だけで歌っていると思っていることがあります。
しかし、「いつもこんなフレーズ弾いているよね」「今日はいつもと違うドラムのフィルだね」などと伝えることで個々の演奏もしっかり聞いているとアピールできます。
そのようなやりとりを続けていくうちと、演奏のアレンジに意見を出しても嫌な顔せず受け入れてくれるようになるでしょう。ボーカルとして評価されているひとつのサインと言えます。
それぞれの楽器のフレーズを覚えることで歌のアドリブ力が上がる
ギター・ベース・ドラムのフレーズを聞くことを繰り返していくことで、歌メロに入るポイントやコード進行などが覚えられるようになります。
また、スキャットやシャウトを入れてみるなどのアドリブ力が自然と身につきます。他には、本来の演奏と違う進行になってしまったときなどに、歌でカバーすることが可能です。
ボーカルとしてのスキルアップも含めて、メンバーがどんなフレーズを弾いているか耳を傾けることをオススメします。
お客さん・メンバー双方から評価されるボーカルになろう
バンドに限った話ではありませんが、ボーカルは“歌の上手さ”だけでなく個性や表現力、トラブルなどにも動じずに歌いきる力を身につけることであなたの魅力を高められます。
もし、バンドのボーカルとして自信がないなどの悩みがある方は、今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。
あなたがバンドのボーカルとして輝くためのお役に立てれば幸いです。