低音の歌声は、高音よりも綺麗に出すのが難しいと言われています。実際、ボイストレーニングを積んで高音が出せるようになっても低音は苦手のまま……というケースも少なくありません。
そもそも、低音は高音よりも音域を広げにくいため、苦戦している方も多いことでしょう。
低音を綺麗に発声できるようになるためには、どのようなトレーニングをすればいいのでしょうか……。男性女性問わず使える、低音の歌声を綺麗に出す方法についてご紹介します。
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目次
カラオケで低音の曲を歌うのはなぜ難しい?
人によって異なりますが、高音の曲よりも低音の曲の方が難しいと感じるのはなぜでしょうか。
体に力を入れても低音は出ない
高音は、最悪の場合、体に力を入れて歌えば発声できるケースはあります。(ただし、この方法は喉を痛めるのでおすすめできません。)
しかし低音の歌声は、体にグッと力を入れても出せません。むしろ、喉が苦しくなるだけででしょう。
高音を出すイメージて歌っている方が多い
低音の歌声を綺麗に出したいと思っている方の多くは、高音を出すときと同じイメージで歌っています。(無意識の場合でも)これも低音の曲は歌うのが難しいと感じる原因のひとつになっています。
正しい発声方法がイメージできない
高音の発声方法はイメージできるという方でも、低音はイメージが湧かないというケースは少なくありません。そもそも低音の正しい発声方法はイメージしづらいのかもしれません。
低音の歌声が出せるようになるメリット
- 歌声・話し方どちらも安定感と説得力がつく
- 厚みのある声になる
- 高音も出しやすくなる
- 息のコントロールも上手になる
- 歌える曲のバリエーションが増える
低音が出せるようになることで上記のようなメリットが得られます。
歌声・話し方どちらも安定感と説得力がつく
基本的に、低音は胸に響かせることで綺麗な声になります。いわゆる「チェストボイス」というものです。歌声が胸に響くことで声に厚みと深さがつくため、安定感と説得力が生まれます。
低音の出し方を覚えることは、プレゼンや会議など人前で話すのが苦手な人にもおすすめです。
高音が出しやすくなる
低音を出すときに使う「閉鎖筋」は、高音の発声時にも使われる筋肉です。そのため、低音を練習する=高音も出しやすくなるという図式が成立するのです。
地声を出すとき、声帯のヒダがきちんと閉じた状態にしなければなりません。ヒダがきちんと閉じていない場合、声が裏返ってしまうなどの原因になるためです。
声帯のヒダをきちんと閉じるために必要な閉鎖筋が鍛えられることで、低音はもちろん高音も出しやすくなります。
息のコントロールが上手になる
低音のパートを歌うとき、息がたくさん漏れてしまう……という方は、正しい歌い方を覚えることで改善できます。
歌える曲のバリエーションが増える
音域が広がる分、歌える曲のバリエーションは増えます。
低音の出し方
それでは、低音の正しい発声方法について確認していきましょう。
1.顔は少し上げた状態で歌う
低音を綺麗に出すためには、胸に響かせて厚みと深みをつけることが大切です。(いわゆるチェストボイス(胸声)です。)
まず始めに顔を軽く上げた状態で歌うようにしてください。顎を引いたり、下を向いたりすると声が胸に響きにくくなるので注意しましょう。
2.肩の力を抜く:脱力
次に肩の力を抜きましょう。真面目な方や人に気を遣うクセがある方は、「はぁ」とため息をつくのがおすすめです。
厚みと深みのある低音を出せるようにするためには、声が体に響く状態を作らなければなりません……。
体に力が入っていると、発声しても共鳴しないので“力を抜いて歌う”ことを大切にしましょう。
体に力が入りやすいときの対処法
どうしても体に力が入ってしまう方は、膝を上下に動かしてリズムをとりながら歌ってみてください。
3.肩を内側に入れる
発声するとき、肩を軽く内側に入れましょう。何かを抱っこしているようなイメージを持つといいかもしれません。
肩を軽く内側に入れることで、声が体の中心に集まるため“歌声に芯”がつくようになります。
4.前歯のスキマを通って声が抜けていくイメージで歌う
カラオケなどで低音の曲を歌うときは、声は前歯のスキマを通って声が抜けていくイメージを持ってください。このとき、声が緩やかな弧を描いて遠くまで飛んでいくように歌うのがポイントです。
ぜひ、あなたもチャレンジしてみてくださいね!