バンドや弾き語りなどでギターボーカルをやっている方やベースボーカルをやっている方もいらっしゃるかと思います。筆者(@kasumi_c_emilyplay)もその一人です。
しかし、楽器を弾きながら歌うと、以下のような悩みに直面する方も少なくありません。
- とにかく歌いづらい
- 高音が出しにくくなる
- 声量が出ない など
実は、これらの悩みマイクスタンドの設定と立ち方を見直すだけで改善できるのです。
具体的にどのようにすればいいのでしょうか。
今回は、ギターボーカルやベースボーカルでも歌いやすくなる正しいマイクスタンドの設定と立ち方についてご紹介します。
目次
ギターボーカルとベースボーカルが歌いづらい原因

ギターやベースなどの楽器を持ちながら歌うと、なぜ歌いづらくなるのでしょうか。
それは、ギターやベースを持ちながら歌うと、声が出しにくい姿勢になりやすくなってしまうためです。
ベースやギターは4kg前後あります。常におもりを持って歌っているといっても過言ではありません。
歌に自信があるという方でも、楽器を持って歌うと高音が出にくくなる、声量が落ちるといった問題に直面してしまうのは仕方ないともいえます。
ところで、声が出しにくい姿勢とは具体的にどのような状態をいうのでしょうか。
NG例について確認していきましょう。
関連記事:マイクの正しい持ち方|超簡単なコツで歌もプレゼンも上手になろう
やりがち?歌いづらくなる立ち姿勢の悪い例

正しい立ち方を知る前に、無意識のうちにやりがちな悪い例について確認していきましょう。
以下に記載した内容は、あくまでも声の出しやすさや声のとおりやすさを基準にした悪い例です。
※あえてその表現をしている人もいるかと思いますので、そのことを否定するつもりはございません。
設定したマイクスタンドが異常に高い

ひとつ目はマイクスタンドの高さです。
特にRockバンドのギターボーカルやベースボーカルの方に多く見受けられます。
つま先立ちしてしまうほど、マイクスタンドを伸ばしてマイクをセッティングする方も少なくありません。
実はこれ、高音が出にくくなる立ち姿です。
立ち姿に勢いが出るため、表現という観点で見るとカッコイイのですが、歌いやすさ目線で見るとNGです。
体がマイクに向かって前のめりになっている

これもRockバンドのギターボーカルやベースボーカルの方によく見られるケースです。
マイクに向かって上半身が前のめりになっている状態。
実はこれ、声量が出にくくなる、喉声になりやすい、高音がでにくい、低音がこもりやすい姿勢なのです。
中にはマイクの頭を天井に向けるようにセッティングする方もいるようですが、体が前のめりになるような姿勢は、歌いやすさの観点から筆者はおすすめできません。
猫背

元々猫背の方だけでなく、大雑把にマイクスタンドを設定し、その高さのマイクに合わせて姿勢を作った結果、猫背になってしまうなど無意識にやっているケースもあります。
これも声が出しにくくなる歌い方ですのでオススメしません。
何より、見栄えもよくないのでライブでは控えたいところです。
直立
「気をつけ」をしたような直立不動の姿勢です。
個人的なイメージですが、pops系のギターボーカルやベースボーカルに多い見受けられる立ち姿勢です。
スタイリッシュな雰囲気が演出できますよね。
悪くはありませんが、高音が出やすい声、声量のある声、響きのある声で歌いたいという方には向いていません。
ギターボーカルとベースボーカルの正しいマイクスタンドの設定と立ち方

ギターやベースを持っていても、歌いづらい、高音が出しづらい、声量が出ないといった悩みを払拭し歌う方法について確認していきましょう。
楽器を持ったまま実践してみてください。
片足立ち(片方の足に重心をおく)をする

はじめに、片足立ちをします。軸足は左右どちらでもOKです。
歌っている途中に軸足を変えても問題ありません。
ポイント1:上半身を軸足の上にのせるように立つ
このとき、軸足の上に上半身がのっている状態にして片足立ちをするのがポイントです。
中には、イメージがつかず腰を軸足側に突き出すようにしてしまう方もいらっしゃるので、そうならないように注意しましょう。
悩まれたときは、ふかわりょうさんがネタでやっているポーズを参考にしてみてください。
ポイント2:つま先やかかとが浮かないようにする
つま先やかかとが浮かないように注意しましょう。足の裏が地面に触れている状態にすることで、体の支えが安定し、発声も安定しやすくなります。
足をまっすぐ伸ばすよりも、少しだけ膝を曲げるくらいにするとつま先やかかとが浮きにくくなり、足に無駄な力が入ることを抑えられるのでオススメです。
ポイント3:足に力を入れない
足に力が入ると、体を支える軸が丹田から足先に変わってしまいます。
そうなると声のとおりが悪くなる、高音が出しづらくなるといった状態になってしまうので気をつけましょう。
上半身のS字ラインをI字ラインにする

普通に立っていると、上半身は腰のあたりがくぼんだようなS字ラインになります。
しかし、このままの状態で歌うと息の通りが悪くなるため、声量が出ない、高音が出しづらいといった状態になりやすくなります。
おへそをさかいに、お腹を折るようにしてみてください。「お腹が痛い」ときのポーズをしてみるのもいいでしょう。
そうすることで、S字ラインがI字ラインになり、声の通りがよくなります。
このとき、猫背にならないように注意してください。また上半身に力が入らないようにすることも大切なポイントです。

関連記事:声量を上げる方法|歌と話し方どちらにも使える体の使い方とは
マイクスタンドの高さを合わせる
いよいよマイクスタンドの高さを合わせます。
片足立ちをして上半身のラインをI字にした状態でマイクスタンドの高さを合わせましょう。
おそらく、まっすぐ立っているよりも少しだけ低い状態になるかと思います。
ポイント1:マイクのヘッドが上唇と同じ高さになるように調整する

写真はマイクスタンドなしの状態ですが、マイクスタンドを使ったときも高さの設定は同様です。上唇とマイクのヘッドが同じ高さになるようにしてください。
ポイント2:口とマイクは5〜10cm離す
筆者も勢いあまってマイクに口をつけてしまうことは多々ありますが…望ましいのは、口とマイクの距離が5〜10cmほど離れている状態です。
ポイント3:マイクスタンドはストレートでもオーバーヘッドでもOK

マイクスタンドには主に、ストレートマイクスタンドとオーバーヘッドブームマイクスタンドという種類がありますが、どちらを使っても構いません。
使いやすいと思う方を使用すればいいでしょう。
座って歌うときの姿勢はどうすればいい?
ギターやベースを持ちながら座って歌う場合はどうすればいいのでしょうか。
内股or足を組んだ状態で座る
立つときは片足立ちでしたが、座って歌うときは普通に座るのではなく、内股or足を組んだ状態で座りましょう。
上半身のラインをI字にする。
前述でご紹介したように、上半身のラインをS字からI字にします。
マイクスタンドとマイクの位置を調整する
こちらも前述でご紹介したように、マイクスタンドとマイクの位置を適切な状態に設定してください。
ちなみに座るときの姿勢は、ドラムボーカルやドラムコーラス、キーボードボーカルやキーボードコーラスにも応用できます。
まとめ
ギターボーカル、ベースボーカルでも歌をしっかり歌いたい。そう思われたときは、ぜひマイクスタンドの設定と立ち方を見直してみてください。
普段のボーカルトレーニングも大切ですが、姿勢を見直すだけであなたの実力をより発揮することができますよ。