世の中には様々なバンドが存在します。
基本的には、ロックバンド、ファンクバンド、ジャズバンド…演奏する音楽のジャンルによって異なりますが、バンドの楽器編成によっても異なります。
そこで今回は、バンドの基本楽器構成、珍しいバンドの楽器構成についてご紹介します。
目次
バンドの基本的な楽器の種類構成

基本的なバンドの楽器構成は、ボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人の構成です。
中には、キーボードを加えた5人編成、ボーカルがギターやベースを兼任する3人編成(スリーピース)のバンドもいます。
それぞれのパートにはどのような役割があって、どのような人におすすめなのでしょうか。確認していきましょう。
(vo)ボーカル
ボーカルとはまさに「楽曲で歌を歌う役割の人」です。
ボーカルがいない場合は「インストゥメタルバンド」と呼ばれる、楽器演奏だけで構成されたバンド形態となります。
おすすめの人
ボーカルはバンドで一番目立つ存在でもあります。
いくら楽器がレベルの高い人達が揃っていても、ボーカルに魅力がないとバンドとして目立つことはできません。
「歌がうまい」は必須条件ともいえますが、以下の要素も重要です。
- 見にきてくれたお客さんを惹きつける魅力
- 盛り上げる力
- MC(トーク)力
- 見た目(華やかさやオーラ)
プロデュース力が高く、華やかさやオーラがある人は、ボーカルに向いています。
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主な練習・上達方法
ボーカルの主な練習・上達方法は、以下に挙げた5つの要素を習得することです。
・腹式呼吸
・発声に必要な体の使い方
・リズム感
・表現力
・見た目(個性・華やかさ・オーラ)
例えば、腹式呼吸で歌えるようになると、プロのように2時間ほど歌い続けても、声の通りが良いといったメリットがあります。
練習時はぜひ、自分が歌っている音声を録音して聴いてみることをおすすめします。客観的に自分の声を聴くことで、ここが苦しそう…ここの発音が甘い…などの課題がみえてきます。
(gt)ギター(リードギター・リズムギター)

ギター(六弦の楽器)はボーカルの次に目立つ存在であり、フロントとも呼ばれます。ギターはバンドによって異なりますが、1人の構成もあれば、リードギターとリズムギターで2人で構成されているバンドも少なくありません。
ギター1本だけの場合、出来る楽曲やアレンジが限られてきます。
バッキングと言って、きちんとリズムをキープしてくれるギターがいることで、音に重厚感が生まれます。
バンドにキーボードがいる場合は、キーボードがリズムギターのような役割を担うケースもあります。
おすすめな人
ギターは繊細な楽器です。ただ掻き鳴らせばいいわけではなく、しっかりとミュートをするところはきちんとミュートをしたり、音に抑揚をつけることが重要です。
そのため繊細でしっかりと根気よく続けることができる方が向いています。また、ライブをやる場合、ギターソロやギターのリフが決め手となる曲も沢山ありますから、グイグイ前に立てるタイプの方もおすすめです。
主な練習・上達方法
ギターはとにかく繰り返し練習することが重要です。
少しでも音が濁ってしまうと、音が目立つギターは全体的な音も濁してしまうことになります。
そして、ギターはアドリブも重要です。
アドリブ力を高めるためにも既存の曲ばかりを練習するのではなく、ジャムセッションなどにも積極的に参加し、フレーズのバリエーションを増やしていくのもひとつの方法です。
(ba)ベース

ベース(四弦の楽器)はバンドの軸となる低音を支えています。
ドラムと共に"リズム隊"と呼ばれ、バンドにとって縁の下の力持ちと言うような役割です。
ベースがなくなるとドラムもリズムを取りにくくなったり、演奏が全体的に薄っぺらいように聴こえてしまいます。
プレイヤーやバンドのジャンルによっては、ゴリゴリと弾くタイプのベーシストもいますが、ポップスなどのバンドはアンサンブルを考えながら、引き算をうまく活用することで、バンド演奏に一体感が生まれます。
おすすめの人
バンドをやりたいけれど、縁の下の力もち的存在でいたいという方が向いています。
そして責任感が強い人がベースをやることによって、周りも支えられている!と言う安心感が出ます。そして何より空気がしっかり読める人!これが重要です。
主な練習・上達方法
ベースは、フレーズの凄さよりも、リズムキープ力やグルーブ感が出ているかどうかを問われることが多い楽器といえます。
リズムキープをするためにメトロノームを使って練習することが大切です。「ノリ」を体に身につけグルーブを生み出せるようになれば、バンドの要のような存在になれるでしょう。
(dr)ドラム

リズムの土台として重要な役割を担うドラム。ベース同様、リズム隊としてバンドを支える存在です。ライブハウスやレコード会社の方たちは、ドラムとボーカルを見るというくらい、実は重要な楽器です。
リズムキープはもちろん、演奏に合わせてアレンジ(フィル)を入れたり、女性ボーカルの場合、金物と歌声が被らないように工夫を入れるなどのアレンジ力も求められます。
おすすめの人
ドラムもバンドを支えている側なので、ベースと同じように責任感が強くそして空気が読める人が向いています。
これは筆者の感覚ですが、割とハマるとそればかりになってしまう方も向いているように思います。
リズム感のある、ないは練習をすることでしっかりと鍛えることができます。「リズム感がないからなぁ」と諦めてしまうのは勿体ないことです。
主な練習・上達方法
ドラムこそとにかくリズムキープがきちんとできているかが重要です。
指揮者の役割を果たしているのでドラムのテンポが早くなると周りもどんどんテンポアップしていきます。
そのためやはり常に練習の時はメトロノームに合わせていかに性格に叩けるかをコツコツと練習する必要があります。
(key)キーボード

キーボードはバンドでは他の楽器に比べると少しマイナーな楽器かもしれません。しかし、キーボードは様々な音色を出すことができますし、リードギターのような役割を担うケースもあります。
キーボードの音色を変えるだけで曲の雰囲気は大きく変わりますから、サウンドの要的な存在と言えるでしょう。
おすすめの人
元々ピアノをやっていたので、キーボードも弾ける!と思って始める方もいますがクラシックなピアノとキーボードの役割は全く違ったものです。とはいえ、譜面の読み書きに抵抗がない、アレンジも対応しやすいといったメリットがあるので、やはり経験者は強いと言えます。
また、キーボードはバンドのアンサンブルを意識しながら前に出たり、支えにまわったりできるかが重要です。全体を見ながらまとめるのが得意な人が向いているでしょう。
主な練習・上達方法
まずはピアノのように譜面通りに的確に弾く…と言うのではなくコード進行をいかに理解するかが重要です。コードもメジャーコードを覚えることができればそこから少しずつ変化していくだけなので簡単です。
とにかくコードとコード進行を覚えることにより、バンドで合わせた時にも咄嗟に判断することができるようになります。
ユニット編成(2人)の楽器の種類例
バンド以外には、二人組のユニット編成もあります。その場合は、以下のような楽器編成になることがほとんどです。
- アコギ+ボーカル
- キーボード+ボーカル
- ピアノ+ボーカル
- アコギ+カホン+ボーカル
- アコギ+キーボード+ボーカル
- アコギ+アコギ&ボーカル
ユニットは、バンドと比べ楽器演奏者が少ないため、ボーカルが歌いながら楽器をするパターンも少なくありません。
珍しいバンドの楽器編成例

世の中には様々な構成のバンドがあります。今回紹介したボーカル、ギター、ベース、ドラム、キーボード以外の珍しい楽器編成のバンドを紹介します。
正直、どんな構成でもバンドは成り立ちます。様々な楽器構成で遊んでみるのもおすすめです。
和楽器バンド
- ボーカル
- 箏
- 尺八
- 津軽三味線
- 和太鼓
- ギター
- ベース
- ドラム
一般的な構成にそれぞれの和楽器をプラスした編成です。
東京スカパラダイスオーケストラ
- ベース
- バリトンサックス
- テナーサックス
- トロンボーン
- トランペット
- キーボード
- パーカッション
- ギター
- ドラムス&ボーカル
で構成されています。過去には、ソプラノサックス、フルートを演奏するメンバーもいました。
BIGMAMA
- ボーカル&ギター
- ドラムス&プログラミング
- ギター&ボーカル
- ベース
- ヴァイオリン&キーボード&コーラス
で構成されています。プログラミングとは、ミュージックシーケンサーとも言います。演奏データを再生し、自動演奏を行う装置のことです。
まとめ
様々なバンド、そしてバンド構成についてお伝えして来ましたが結局は向き不向きよりも自分が楽しめるかどうかが重要なのではないでしょうか。
あなたが楽しいと思える楽器であれば、スキルはぐんぐんと上達していきます。どのポジションに情熱が持てるか、どの楽器がワクワクするかを一番に考えて選択してみてください。