発声時に舌を下げるトレーニングは歌を歌う人だけでなく、アナウンサーや声優、役者などの練習にも用いられています。
本やwebなどで、のどちんこの近くにある舌の付け根、“舌根”を鍛えると歌が上手くなるといった記述を見たことはありませんか?
舌を鍛えるトレーニングを行えば高い確率で、あなたの抱える滑舌が悪い、こもったように聞こえるなどの悩みを改善できます。具体的にどんなトレーニングをすればいいのか確認していきましょう!
目次
舌根(ぜっこん)とは?
舌根とは、舌の付け根のことです。舌の奥の方がブツブツしていますが、そこが舌根です。
舌を下げると得られる効果
舌を下げるトレーニングを行うと、滑舌が良くなり、なめらかで心地いい声に変わります。
他にも
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などの効果も期待できるでしょう。
発声するときに舌が上がってしまう原因
なぜ、発声するときに舌が上がってしまうのでしょうか。そもそも日本語は、英語などと比べると舌を動かして発音する子音が少ないという特徴があります。
日本人は舌の筋力が弱い傾向
英語を母国語としている方よりも舌の筋肉が鍛えられていないケースが多いのです。さらに、話すときや歌うときに唇や舌の動きが少ない方は、より上がりやすいと言えるでしょう……。
舌が上がっている可能性が高い方の特徴
もし、「はひふへほ」「なにぬねの」「まみむめも」の発音が聞き取りにくいと言われる方は、舌が上がっている可能性が高いかもしれません。
《舌が上がってしまう原因まとめ》
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舌(舌根含む)を下げるには筋肉を鍛えることが大切
舌を下げて歌えるようになるには、舌(舌根含む)の筋肉を鍛えることが大切です。どんなトレーニングをすれば舌の筋肉が鍛えられるのか確認していきましょう。
アナウンサーもやっている⁉︎舌(舌根含む)の筋肉を鍛えるトレーニング
ここで実践的なトレーニング方法をご紹介します。ちなみにアナウンサーや声優、俳優、接客業などでもこのような発声練習が行われているようです。
テレビを見ながらできる!舌を動かすトレーニング
まずは、テレビを見ながらでもできる舌を動かすトレーニングをやってみましょう。下記にご紹介したトレーニングを続けていくことで、舌の筋肉が鍛えられ、発声時に舌が下がるようになるでしょう。
1.舌を思い切り出して10秒数えたら引っ込める(20回)
2.舌の先で左右交互に奥歯を触る(20回)
3.舌の先で上あごを前後に力強く舐める(30回)
滑舌改善に効果的な発声|ボイストレーニング
次に、滑舌改善に効果的な発声トレーニングをやってみましょう。下記の言葉を読んでいってください。
このとき、一息で読み切れるように練習を重ねると肺活量のトレーニングにもなります。余裕のある方は、一息で噛まずに読めるように練習してみましょう。
《発声練習》 はた はち はつ はて はと ひた ひち ひつ ひて ひと ふた ふち ふつ ふて ふと へた へち へつ へて へと ほた ほち ほつ ほて ほと たら たり たる たれ たろ ぱた ぱち ぱつ ぱて ぱと ばだ ばぢ ばづ ばで ばど だば だび だぶ だべ だぼ だら だり だる だれ だろ |
顔の筋肉も合わせて鍛えるとさらにGOOD!
舌の筋肉だけでなく、顔の筋肉も合わせて鍛えることでより良い歌声になります。下記にご紹介した2つのトレーニングもぜひ挑戦してみてください!
「うい・うい」と口を思い切り開きながら発声
「うい・うい・うい」と口を思い切り開きながら発声してみてください。口を大きく動かすことで顔の筋肉トレーニングになります。ちなみに、接客業などの研修でこの発声練習が用いられていることがあります。
ほっぺの下の骨を親指の腹で押す
ほっぺの下の骨を親指の腹で5〜10秒ほど軽く押して、顔の筋肉をほぐしましょう。1日1回でも気が向いたときでも構いません。強く押しすぎないようにだけ注意してくださいね。
舌を下げるときに意識して欲しいこと
舌を下げて発声するときに意識して欲しいこが2つあります。下記に挙げたことを実践すれば、“舌が下がった状態”で歌うクセが自然と体に馴染んでくるでしょう。いつの間にか、“滑舌の良いクリアな歌声”に大変身を遂げているはずです!
発声時は「舌の上に大きなアメをのせている」感覚を持つ
発声時に舌を下げるとき、大きなアメをのせている感覚を持ってみましょう。
歌に応用するならば、高音を出すときに「アメをのせている」と意識してみると“舌が上がっているときよりも声の通りが良い”と実感しやすいかもしれません。
舌の先は下の歯の裏につける|定位置化しよう!
「舌の先は下の歯の裏が定位置だ!」と意識してください。そうすることで、下が上がるのを防げます。
テレビのアナウンサーをよーく見てみると、基本的に舌の先は下の歯の裏に軽くついた状態になっています。(“らりるれろ”など言葉によっては舌の動きが変わるため、下の歯についていないこともあります。)
口を閉じているときは舌の先は上あご(硬口蓋)が定位置
ちなみに口を閉じているときは、舌の先の定位置は上あご(硬口蓋(こうこうがい))になります。特に意識する必要性はありませんが、知識として覚えておくといいでしょう。
舌が上がるクセを改善して滑舌の良い歌声を目指そう
舌が上がると、聞き取りにくい歌声になってしまい、あなたの魅力が半減してしまう可能性があります。ぜひ、舌の筋肉を鍛えるトレーニングを実践して滑舌の良い美声を目指してみてください。