喉を開くにはどうすればいいの?
喉声で歌うと、下記のような声に聞こえてしまいます。
- 声が潰れたような感じ
- 響きがない
- 高音になるほど音程がズレやすくなる、またはズレて聞こえる
- 苦しそうな声
- 聞き手に心配されてしまう声
歌の上達、正しい発声を覚える上で“喉を開く”ことを覚えるのは、基本、そして必須項目といえます。
そこで今回は、喉を開く方法についてご紹介します。
目次
そもそも喉を開くとは?
“喉を開く”とは、喉周りに十分な空間ができている状態のことです。具体的にどのような状態なのでしょうか。
- 軟口蓋が上がっている
- 喉仏は下がっている
上記2つのことができて、始めて喉が開いている状態となります。ピンと来ない人は、あくびを思い出すといいでしょう。
関連記事:“あくびで歌う”発声練習はカラオケ上達に効果的!正しい喉の開け方
軟口蓋てどこにあるの?
軟口蓋(なんこうがい)は、上アゴの奥、舌で触ったときにツルツルしているところです。
軟口蓋が上がることで口の奥の中に空間が生まれます。そうすると、“咽頭”の共鳴を得られるようになり、声に厚みが出るのです。
逆に軟口蓋が上がっていないと、口の奥が狭くなるため声がつまって聞こえてしまうこともあるかもしれません。
喉を開くとは、声や息の通り道をしっかり確保してあげるために必要だと覚えておくといいでしょう。
舌根を下げることも忘れない
このとき、図の奥舌とあるところ、舌根(ぜっこん)を下げることでより大きな空間ができます。
空間が大きいほど、厚みのある声になりますので、舌根を下げることも一緒に意識するといいでしょう。
関連記事:舌根とは?発声で舌を下げる方法と効果、舌根を鍛えるボイストレーニング
舌根が上がっているとそうでない状態の違い
舌根が上がっているダメな例をみてみましょう。正面から喉ちんこが見えません。これはダメです。
舌根が下がっている状態をみてみましょう。
若干みづらいですが、喉ちんこがしっかり確認できます。これが正しい状態です。
喉仏はどこにあるの?
そして、喉仏(のどぼとけ)は首にある突起物を思い出してください。
鏡などで見ただけでは喉仏の位置がわからないという方は、人差し指で首の表面をなぞってみてください。
喉仏は、音が高くなるにつれて位置が上がります。喉仏が上がった状態で歌うと喉が塞がり、苦しそうな声になるため、キーが高くても極力、喉仏を下げて歌うことが大切なのです。
むしろ、喉を開けて歌わないとケガにつながることも
喉を開いて歌うことができないと、声帯などに余計な負荷がかかりポリープができるなどのリスクがあります。
綺麗な歌声を手に入れるだけでなく、ケガのリスクを下げるためにも、喉を開く発声を覚えることが大切です。
喉を開くための練習方法
喉を開くためには、発声に必要な正しい姿勢を身につけ、余計な力が入らないようにすることも大切です。(余計な力が入ると喉や声帯に負荷がかかりやすくなるため)
これからご紹介する“喉を開く方法”だけでなく、「歌の発声は丹田を意識することが大切!簡単に実践できる方法をご紹介」や「口角を上げるって具体的にどうするの?発声が綺麗になる正しいやり方」を参考に、正しい姿勢の作り方も試してみてください。
リップトリル
唇をブルブルブルと震わせる練習方法です。喉を開く感覚が得られるだけでなく、肩やアゴが脱力した状態で発声する感覚も得られます。
鼻にかかった声を出す
鼻にかかった声をロングトーンで出してみましょう。高音で発声練習するのがポイントです。徐々に、軟口蓋が上がる感覚がつかめるようになります。
割り箸
二つの割り箸を用意して、それぞれ左右の奥歯で噛みながら声を出してみましょう。
奥歯が噛み合わさっていない状態では、喉が絞めることができません。そのため、誰でも喉が開いた状態で発声できるようになります。
実践的に感覚を掴むならパインアメ練習がおすすめ!
ドーナツ型の形をしたパインアメを口にくわえながら発声練習するのもおすすめです。正面でみたときに、パインアメの真ん中の空洞が見えるようにくわえましょう。
奥歯を噛み締めにくくなること、軟口蓋が上がりやすくなり、舌根は下がりやすくなる、余計な力が入りにくい、喉仏が上がりにくいというメリットがあります。
また、発声練習だけでなく、歌にも応用させやすいのも魅力です。ぜひ試してみてください!