呼吸が浅いと感じることはありませんか?
実は、呼吸が浅いと疲れやすくなる、太りやすくなるなどのデメリットがあります。
しかしなぜ、呼吸が浅くなってしまうのでしょうか。原因や対処法、呼吸が浅いかどうかを確認するための目安について確認していきましょう。
目次
呼吸が浅くなる原因
まずは呼吸が浅くなる原因について確認していきましょう。主に2つの原因が挙げられます。
首を前に倒す姿勢になりやすい
現代はスマホやパソコンを見る習慣があります。
特にオフィスワークの方は、一日中パソコンとにらめっこで仕事が終ったら家に帰ってスマホを見る生活を繰り返している人も多いのではないでしょうか。
スマホやパソコンを習慣的に見る癖がついていることにより、
- 長時間、猫背の状態で首が前に出ている
- 運動不足
の状態となり、肺が圧迫されて横隔膜が思うように動かなくなるために呼吸が浅くなるのです。
ストレス|自律神経の乱れ
呼吸が浅い原因のひとつにはストレスも挙げられます。
人はストレスに直面すると交感神経(こうかんしんけい)が優位な状態となり、無意識のうちに空気を吸うことがメインの呼吸となります。
一方、リラックスした状態では副交感神経(ふくこうかんしんけい)が優位な状態となり、吐くことがメインの呼吸になります。
深い呼吸をするためには、一度、肺の中の空気を吐き出して空っぽの状態にしてから空気を吸わなければなりません。
吐ききれず肺の中に残った空気は、再利用することができず、しっかり吐き出さない限り肺の容量を圧迫するだけの存在となります。
吸うことがメインの呼吸となると、肺の中にある空気の吐き切りが弱くなるため一度に吸える空気の量が減ってしまうのです。
呼吸が浅いことによるデメリット
呼吸が浅いと体に十分な酸素が取り込めないため、下記のような症状が現れる可能性があります。
- イライラしてしまう
- 老廃物が溜まりやすくなる
- 血の巡りが悪くなる・顔色が悪くなる
- 代謝が落ち太りやすくなる
- 足がむくむ
- 肩こり
- 悪い姿勢が染み付いてしまう
- 疲れやすくなる
- 歌で息が続かない
- 声が小さくなる・こもりやすくなる
- 会話中に何を言っているか聞き取りづらい声になる
逆に深い呼吸ができるようになれば、これらの問題も解決することができるでしょう。
正常な呼吸数とは?年齢別でみる数の目安
正常な呼吸数は、60歳未満の大人の方でだいたい12〜18回(毎分)ほどです。ちなみに、1回あたりの呼吸の深さは450~500mlと言われています。
年齢 | 呼吸数(毎分)の目安 |
新生児 | 30〜60回 |
生後6ヶ月 | 25〜40回 |
3歳 | 20〜30回 |
6歳 | 18〜25回 |
10歳 | 17〜23回 |
成人 | 12〜18回 |
65歳以上 | 12〜28回 |
80歳以上 | 10〜30回 |
呼吸が浅い問題を改善する方法
呼吸が浅い問題は、腹式呼吸を取り入れる、呼吸を助ける筋肉を鍛えることで改善が図れます。1日5〜10分程トレーニングを続けていけば徐々に呼吸が深くなっていくことを実感できるでしょう。
腹式呼吸
腹式呼吸のやり方という記事で詳しく解説していますが、シャボン玉をフーッと吹き飛ばすようなイメージで息を吐き出してから、鼻から優しく息を吸うことを繰り返すことでできます。
【腹式呼吸のやり方】
- シャボン玉を飛ばすようなイメージで息を吐く
- 鼻の周りにある空気を集めるようなイメージで優しく吸う
- 息を吸うときは腹八分目に留める。吸い過ぎないよう注意する
- もう一度シャボン玉を飛ばすイメージで息を吐く
もしも腹式呼吸が上手くできないと感じたときは、腹式呼吸を練習してもできない4つの理由と簡単にできる改善方法をご覧ください。
慣れてきたら、肺活量を鍛えるトレーニング|肺気腫の方も数値アップできたメニューとはを参考に肺活量を鍛えることをオススメします。
ストレッチを組み合わせて呼吸を助けるインナーマッスルを強化
深い呼吸をするためには、呼吸筋と呼ばれる呼吸を助ける筋肉(インナーマッスル)を鍛えることも大切です。
息を優しく吸いながら腕をまっすぐ上にあげ、息を吐きながら腕を下ろしてください。(腹式呼吸を取り入れながらストレッチを行う)
腕を下ろすときは左右の肩甲骨を近づけるように意識しましょう。図のように腕を後ろに持っていくように下ろすと上手くできます。
お腹と太ももをくっつけるようなイメージで前屈をするのもオススメです。
- 前屈をしながらゆっくり息を吐く
- 息を吐ききったら息を優しく吸いながら体を起こす
呼吸をするときのポイント
フーッと息を吐き出してからゆっくり優しく息を吸う
呼吸をするときのポイントは、しっかり吐き出した後にゆっくりと優しく息を吸うことです。
力強く吸い上げるように息を吸うと胸式呼吸になってしまいます。
胸式呼吸は、腹式呼吸よりも酸素を取り込める量が少ないため、呼吸が浅い状態をつくり肺の働きを低下させることになりかねません。
鼻から吸う
口で息を吸うと、空気中のホコリや細菌が肺の中に入ってしまうリスクがあります。極力、鼻で息を吸うように努めましょう。
腹式呼吸を上手に取り入れて解決しよう
呼吸が浅いかも……と感じたときは腹式呼吸を取り入れてみてください。
スマホやパソコンを見る時間が長い人は、適度な運動やストレッチを取り入れて“同じ姿勢でいる”状態を減らしていくことが大切です。今回ご紹介した内容を参考にチャレンジしてみてくださいね。